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AI時代の集客で、なぜ「属性アンケート」だけでは届かないのか

AI時代の集客で、なぜ「属性アンケート」だけでは届かないのか

年齢・性別・職業で切り分ける前に、診断コンテンツでできること

集客のためにアンケートや診断を取り入れようとするとき、つい最初に考えてしまうのが、「年齢」「性別」「職業」「既婚か未婚か」といった、いわゆる属性情報です。
もちろん、マーケティングの現場では、こうした情報が必要になる場面もあります。ただ、最近いろいろなサービスやフォーム、診断コンテンツを見ていて、私はしばしばこう思います。

なぜ、まだこんなに“属性だけで人を見ようとする設計”が多いのだろう。
しかも、それは相手との信頼関係がまだできていない、最初の接点で行われることが少なくありません。
けれども、本当に集客の入口で必要なのは、相手を急いで分類することではなく、「このサービスは、自分のことをわかってくれそうだ」と感じてもらうことではないでしょうか。

AI時代の集客では「分類」より「理解」が大事になる

AIの進化によって、アンケートも診断も、以前よりずっと作りやすくなりました。質問項目を出すことも、選択肢を整えることも、結果文のたたき台を作ることも、かなり手早くできます。
でも、そのぶん目立ってくるのが、設計の浅さです。

質問はある。答えも返ってくる。見た目もそれらしい。けれど、やってみた人の心には何も残らない。そんな診断は、これからますます増えていくと思います。だからこそ今、必要なのは人を雑に切り分ける質問ではなく、その人の感覚や反応に寄り添う問いです。

ここに、AI時代の診断コンテンツづくりの分かれ道があります。

年齢でくくれない時代に、古いマーケティングの癖が残っている

最近は、50代以降、60代以降をターゲットにした講座やサービスもずいぶん増えてきました。AI活用講座、学び直し、セカンドキャリア、人生後半の働き方や暮らし方に関するサービスなど、いわば「年齢を重ねた層」に向けた市場が広がっているのは確かです。

ただ、そこで気になるのは、年齢層そのものが、まるでひとつの性格であるかのように扱われることです。

50代だからこう。60代だからこう。高齢者だからデジタルに弱い。高齢者だから詐欺にだまされやすい。そうした見方は、もう現実に合わなくなってきています。同じ60代でも、新しいツールにどんどん触れていく人もいれば、慎重に見極めながら使う人もいます。SNSに慣れている人もいれば、むしろ不用意に個人情報を出さない判断力を持っている人もいます。

むしろAIの活用においては、経験や判断力があるからこそ、若い世代とは違う深さで使える人もいます。情報をそのまま信じ込まず、便利さだけに飛びつかず、自分の仕事や人生に引き寄せて考える。そういう力は、年齢を重ねた人の中に、しっかり育っていることがあります。

つまり、いまはもう年齢で人を見る時代ではなく、年齢を超えて個性や反応の違いを見る時代になってきているのです。

なぜ最初に年齢・性別・職業を聞くと、見込み客を取りこぼすのか

集客のためのフォームやアンケートで、最初に属性情報を細かく聞かれることがあります。もちろん、それ自体が悪いわけではありません。

  • 最初から対象者を絞りたい
  • 条件に合う人だけに案内したい
  • データ集計が主な目的である

そういう場合には有効です。

ただ、そうではない場合。つまり、まだ相手との信頼ができていない段階で、まず興味を持ってもらいたい、関係を作りたいという段階で、いきなり個人情報に近いことを聞くと、人は立ち止まります。年齢を書きたくない人もいます。既婚か未婚かを、初対面のような場で答えたくない人もいます。職業を見ず知らずの相手にいきなり知られたくない人もいます。

それは不自然なことではありません。むしろ、ごく普通の感覚です。

もし、その情報で最初からふるいにかけることが目的なら、それはひとつの設計です。けれど、そうではないのなら、そこで相手の警戒心を高めてしまうのは、かなりもったいない。本来なら関心を持ってくれたかもしれない人を、こちら側から遠ざけている可能性があるからです。

診断コンテンツは「属性を取る道具」ではなく「共感をつくる入口」になる

人は、何かを入力したいから診断をやるのではありません。自分に関係があることを知りたいからやるのです。

だからこそ、最初に必要なのは「あなたは何歳ですか」ではなく、

  • どんな場面で迷いやすいか
  • 何に反応しやすいか
  • どんなときに無理をしやすいか
  • 人との関係で、何を大事にしているか

そういった、その人の実感に近い問いです。

たとえば、同じ転職系でも、婚活系でも、保険でも、コミュニケーション系でも、表面的な属性より先に、その人がどう考え、どう感じ、どう選ぶのかを見る問いのほうが、はるかに相手の心に届きます。

ここで初めて、「これは自分のことかもしれない」「このサービスは、私を一括りにしていない」という感覚が生まれます。

診断コンテンツの価値は、まさにそこにあります。

集客に強い診断コンテンツとは、「やってよかった」と思われるもの

診断コンテンツは、面白ければいいわけでも、当たっていればいいわけでもありません。やってみた結果、「なるほど」「少し自分が見えた」「この先をもっと知りたい」と思ってもらえて、初めて意味があります。

逆に、

  • よくある結果だった
  • どこかで見たような分類だった
  • 自分に当てはまる感じが薄い
  • 商品やサービスとのつながりが弱い

こうなると、せっかくの診断も、ただの暇つぶしで終わってしまいます。

集客に活かすための診断コンテンツには、少なくとも次の要素が必要です。

1. 思わずやってみたくなること

タイトルや導入で、自分ごととして感じられること。

2. 答えやすいこと

質問が難しすぎず、答えること自体がストレスにならないこと。

3. 結果に納得感があること

「そんな感じがしていた」と思える、言葉の深さがあること。

4. 次の導線につながること

結果を読んだあとに、講座、商品、相談、登録など、自然に次へ進めること。

つまり診断コンテンツは、単なるエンタメではなく、信頼設計でもあるのです。

診断コンテンツの実装は、以前よりずっと始めやすくなっている

ここで、もうひとつ大事なことがあります。

診断コンテンツの話をすると、企業担当者の方やサービス運営者の方は、たいてい次のように考えます。

「理屈はわかる。でも、実装は大変なのではないか」
「システム開発が必要で、コストが重いのではないか」
「運用まで含めると、現実的ではないのではないか」

以前は、たしかにそういう面もありました。専用システムを作る、外注開発する、かなり大がかりな準備をする。そうした印象が強かったと思います。

しかし現在は、オンラインフォーム、スプレッドシート、ノーコードツールなどを組み合わせることで、以前よりずっと小さく始めやすくなっています。

たとえば、

  • まずは簡易な診断フォームとして公開する
  • 回答はスプレッドシートで受ける
  • 社内で結果を共有する
  • 反応を見ながら質問や導線を改善する

といったスモールスタートは、以前よりかなり現実的になっています。

だからこそ今、差が出るのは「実装できるかどうか」だけではありません。どんな問いを立てるか。どんな体験を返すか。どんな導線につなげるか。 つまり、仕組みそのものよりも、その前段階にある設計の質なのです。

実装しやすくなった今、企業に必要なのは「雑なアンケート」ではなく「設計された診断」

実装のハードルが下がると、逆に増えるものがあります。それは、中身の浅い診断です。ツールが使いやすくなったぶん、見た目だけ整ったもの、質問だけ並んだもの、結果が薄いものも増えます。けれど、そうした診断はユーザーの記憶に残りません。

企業にとって大切なのは、「診断を載せること」そのものではなく、その診断が、どの場面で、何のために、誰に向けて機能するのかをきちんと設計することです。

  • 資料請求の前に置くのか
  • LPの入口として使うのか
  • 商品提案の前段に置くのか
  • 顧客理解の補助として使うのか
  • キャンペーンの参加動機にするのか

目的が違えば、問いの立て方も、見せ方も、結果の返し方も変わります。ここを設計せずに、ただ「何か診断をつけよう」と考えると、せっかくの施策が軽くなってしまいます。

これまで診断コンテンツが活用されてきた主な分野

婚活・マッチング系

相性や価値観、コミュニケーション傾向の可視化に向いています。

就活・転職系

適性、働き方の傾向、自分に合う環境の理解に役立ちます。

商品紹介・キャンペーン系

ユーザーに合う商品提案や参加型キャンペーンとの相性がよく、関心を高めやすい分野です。

保険・ライフプラン系

不安や行動傾向、将来への考え方を入口に、お客様とのコミュニケーションツールとして設計できます。

コミュニケーションが重要なビジネス

対人関係、職場、チーム運営、接客、講座ビジネスなどにも応用しやすい領域です。こうしたジャンルでは、単なる説明文よりも、相手が自分ごととして受け取れる入口があるかどうかで、反応が変わります。

AIで診断は作れる。でも「どんな問いを立てるか」は別の力がいる

AIを使えば、診断のたたき台は作れます。構成を出したり、問いの案を並べたり、結果文の下書きを整えたりすることは、かなり速くできるようになりました。

けれども、本当に大事なのはその先です。

  • 何を聞くのか
  • 何は聞かないのか
  • どこまで開示を求めるのか
  • どんな言葉なら、相手が安心して答えられるのか
  • 結果をどう返せば、相手に価値が残るのか

ここは、機械的な分類ではなく、人を見る感覚が必要になる部分です。

診断コンテンツは、質問を並べる作業ではありません。相手を理解し、相手に理解されたと感じてもらうための設計です。

属性で切る前に、もっと寄り添える問いがある

マーケティングでは、つい「誰に向けるか」を早く決めたくなります。けれども、その焦りが、入り口の設計を雑にしてしまうことがあります年齢、性別、職業、既婚未婚。そうした情報が必要な場面はあります。ただ、それを最初に聞くべきかどうかは別問題です。

もし最初に必要なのが、相手をふるいにかけることではなく、「この人はわかってくれそうだ」と思ってもらうことなら、先に作るべきなのは属性アンケートではなく、寄り添う診断コンテンツかもしれません。

集客につながる診断コンテンツを作りたい方へ

診断コンテンツを取り入れたい。でも、ただのアンケートにはしたくない。よくある分類で終わらせたくない。ユーザーが「やってよかった」と思えるものにしたい。

その場合は、問いの立て方から見直すことが大切です。

誰に向けて、どんな体験を届け、どこで信頼を生み、どの商品やサービスにつなげるのか。そこまで含めて設計された診断コンテンツは、集客の入り口としてとても強い力を持ちます。

診断コンテンツの企画・設計・制作についてご相談いただけます。

婚活、マッチング、就活・転職、商品キャンペーン、保険、コミュニケーション支援、講座ビジネスなど、目的に合わせた診断コンテンツの企画・設計・制作に対応しています。

ただのアンケートではなく、ユーザーに「やってよかった」と思ってもらえる診断設計をお考えの方は、お問い合わせフォームからご相談ください。

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中嶋真澄
徳島県生まれ。関西学院大学大学院修士課程修了(哲学専攻)。フリーライター、PR会社勤務を経て、単行本執筆を期に執筆活動に専念。1995年、本書のテーマであるエニアグラムと出会い、ライフワークとしての性格研究に取り組む。2000年より、毎月欠かさずエニアグラムのワークショップ、セミナー等を開催。参加者にとって信頼できる場を提供するため、スモールグループでの分かち合いを大切にし、今日まで継続している。2004年、永岡書店より出版の『ココロの本音がよくわかる魔法の心理テスト』がベストセラーに。心理テストブームを巻き起こした。テレビ・ラジオ等への出演・心理テスト監修も多数。『ドキッとするほどホンネがわかる心理テスト』(池田書店)『面白過ぎて時間を忘れる心理テスト』『楽しすぎて止まらない心理テスト』(三笠書房)など、心理テストに関する著書は累計120万部を突破。また、エニアグラムをベースにした性格診断・自己分析ツールは、商品キャンペーン、イベント、人材マッチングその他、Web集客等にも有効なツールとして、一般企業、放送局、イベント会社等幅広いジャンルに応用できるため、大手企業等からのコンテンツ制作の依頼も多い。 20代後半からジム通いを続け、40代で易占を学び、占いスクールで周易入門の講座を持つ。50代からヨーガを始め、全米ヨガアライアンス200を取得。コロナ後は渋谷から出身地の徳島県阿南市に居を移し、リモートワークとオンライン講座を中心に活動している。現在は、地元のフィットネスクラブで、趣味の有酸素運動と筋力トレーニングを行いながら、マインドフルネス・コンパッション・ヨガを実践。ロードバイクが趣味。