心理テストの活用法について。
このところ心理テスト制作の
ご依頼が増えています。
これって、何か似たようなきおくがあるなあと
思っていましたが、
そう、東日本大震災の直後、少し世の中が
落ち着いてきたころのことです。
あまり深刻になりすぎず、ちょっと自分を
見つめなおせるような企画が何かないかと
雑誌社などからのご相談で、心理テストの
制作をしました。
コロナ自粛に引き続き、
まだ当分収束しそうにない状況では
不安を抱えたまま、それでも日常の生活に
近づけつつ暮らしていかなければなりません。
そんなとき、ふだんよりも心理テストが
活用されるようです。
というわけで、
心理テストの活用法についてのお話です。
心理テストって、誰がやるの?
という人がいます。
このご質問は男性に多いです。
心理テストはたしかに、男性より女性に
好まれる傾向があります。
女性は自分自身のことを知りたがる。
(できれば自分に自信を持ちたい)
自分の愛する人の気持ちを知りたがる。
(愛されたい、愛し愛されたい)
男性は他人のことを知りたがる。
(できればうまく操りたい)
自分の内面は知られたくない。
(弱みを見せたくない)
といった傾向があるかもしれませんね(笑)
『魔法の心理テスト』という本が
ベストセラーになってから
引き続き制作監修のご依頼がたえず、
イエスノー診断テストなどの制作と同時に
いままで、ほんとうに長い間、
心理テストを作り続けてきました。
心理テストは書籍をはじめとし、
女性誌を中心に週刊誌・月雑誌・広報誌・
社内誌・通販誌の担当者の方からの制作依頼があり、
また、インターネットのウエブサイトに
心理テストを掲載したいというお話もあります。
選択肢式の心理テスト
心理テストは、状況設定と設問があって、
いくつかの選択肢の中から
自分にピッタリくるものを選ぶ
という形式が多いです。
たとえば、「草原の真ん中にある家を買いました。
最初に家の周りに作りたいのは何ですか?」とか。
選択肢は、➀車の通れる道路、➁花の咲く花壇、
➂家の周りを囲う塀とか。
選んだ答えから、あなたの〇〇がわかる、
というものです。
対象は、小学中高学年向けから中高生・受験生、
キャリア女性、子育て中の女性、中高年ご夫婦、
ビジネスパーソン向けなど、いろいろです。
テレビのワイドショーやインターネットテレビの
制作監修・出演のご依頼もあります。
テレビで好まれる心理テストの形式は、
幾つかの選択肢の中から選ぶにしても
イラストで表示しやすいものとか、
あるいは、
一問一答式の心理テスト
たとえば、ある状況があって、そこで
「瓶のふたが硬くてあきません、どうしますか」
とか、「瓶のふたが硬くて開かない。
そこであなたが発した一言は?」といった
問題で、回答者が思いつくままに答えたら、
「あなたの答えは〇〇を表わしています」
というようなものです。
心理テストは肩の凝らない話題で
盛り上がれるので重宝されるのですね。
心理テストがテレビで放送されるとき
テレビのワイドショーなどでは、
スタジオの方々も視聴者も一緒に楽しめます。
<事例>
「ズバッとココロジー!」は現在月2回放送中
心理テストがテレビで放送されるのは
とくに重大なニュースのないときと
いってもいいですね。
いいニュースで番組が変わるのはいいですが
悪いニュースがもたらされるよりは
心理テストが放送される方がいいですね。
心理テストは
アーチストやタレントさんなど、
その日のゲストの方に
心理テストをやってもらうことで
「そういう面があったのですね」
といった話題作りにもなり
トークにもっていきやすいようです。
ゲストのメンバーが多かったりすると、
心理テストの回答がみな違っていたりして、
一人一人の個性が浮かび上がり、
会話も弾みます。
ファンの方にも喜ばれますね。
一見、簡単に作れてしまいそうですが、
テレビ番組の担当者の方がときどき
言われるように
「心理テストって簡単なように見えるけれど
意外と作るのはむずかしいですね」
という部分もあります。
テレビ向けなどは、簡単に見えて
数分間のテストでも、わりあい時間をかけて
作りこんでいきます。
テレビの場合は視聴者の方にも
一緒にやっていただけて、
数分間で説明できる形におさめなければなりません。
雑誌やウェブ掲載なら設問の文字数、
診断タイプのネーミングも重要だし、
診断原稿はすべてのタイプの文字数をほぼそろえる、
など、作りこんできかなければなりません。
状況設定など、時代の変化とともに
イメージしやすいものに変えていくことも
必要になります。
何を根拠に作っているのか?
ということですが、
私の場合は、
ライフワークにしている性格研究をベースに、
心理学的な知識や情報をもとりいれています。
20年近く続けてきた月々のワークショップでの
参加者の方々とのセッションなども
心理テストや自己診断テストの制作に
大いに役立っています。
面白い心理テストを作りたい
つねに「面白くてためになる」をモットーに
心理テストづくりをしてきました。
筆者が制作している心理テストは
アカデミックな心理学とは異なるもので
心理テストというより、
心理ゲームと呼びたい気がします。
けれども、メディアでは昔からずっと
「心理テスト」という呼び方がされているので、
筆者もそれに従っています。
心理テストを制作/監修者に依頼する理由は?
ネット上にはいろんな心理テストが
あふれています。
制作監修者の名前が表示されているものもありますが
出典がよくわからないものもあります。
コピペのコピペで広まってしまったものもあります。
そういったものを安易に掲載すると
著作権や知的所有権に触れる場合があります。
制作者監修者が明記されるということは
信頼につながります。
一つひとつの設問が大事ですから、
文字表現、言葉の選び方にも配慮が必要です。
有名企業や自治体が制作したコンテンツに
女性蔑視とかセクシャルな要素が強すぎるとか、
そういった理由でときどき炎上することがあります。
以前、若い女性が表面では仲良くしながら
後ろで足を引っ張り合っているような表現を
したコンテンツが、女性の不況を買い、
炎上したことがありました。
担当者はユーモアのつもりで取り入れた内容が
ユーザーの心理を理解していなかったために
”問題”コンテンツになってしまうことも
ありうるわけです。
筆者の場合は長く心理テストや診断コンテンツを
制作してきた経験から、
そういった面でのアドバイスもできます。
Webサイトに心理テストを掲載する目的と効果
御社のウェブサイトに心理テストを掲載するとしたら
どんなメリットがあるでしょうか?
➀サイトを訪問した人の滞在時間が長くなる。
(これはイエスノー診断テストのメリットについて
書いた記事の内容と重複しますが、
記事だけでは素通りされてしまうところが
心理テストをやることでサイトにとどまってもらえ
直帰率を下げることが期待できます)
➁ユーザーに読んでほしい記事に誘導できる。
(診断結果から、ユーザーに勧めたい商品や
サービスに紐づけることもできます)
➂心理テスト連載・常設コーナーを設ければ
そこにユーザーを引き付けることができる。
(心理テストは定期的に更新するなどすると
人気のコーナーになることがあります)
≪事例≫
オールアバウトマネー
【心理テスト】買いたいコスメはどれ?宣伝文句でわかるあなたの「浪費癖」(5回連載)
ヨガジャーナル オンライン
心理テスト連載
心理テストや自己診断テストと占いはどう違うの?
「どっちも占いみたいなもんでしょ」と
言われる方がいらっしゃいます。
筆者が制作している心理テストや自己診断テストは
占いではありません。
占いには占いのロジックがあります。
占いをきちんとやっておられる占い師さんは
「運命学」というものを学んでおられます。
筆者が心理テスト制作の基本においているのは
性格心理学的なアプローチです。